今回はインハウスSEOチームに経験のない新人がアサインされた状況を想定し、新人に対してどのように最短で成果を出させるのか、またそのために何を教えていくべきなのかを考えてみたい。
考えるべきポイントは、1)どのように最短で成果を出させるのか 2)そのために何を教えるのか という点である。
どのように新人に最短で成果を出させるか
SEOはWEBやディレクション、マーケティング等の幅広い知識や経験が必要な分野なため、未経験でいきなり実施していくのは極めて困難だろう。
そのため最短で成果を出せるには、まずは成果の定義から見直してみるべきだと考えている。
上記のように成果を分類すると、新人でも成果が出せそうな分野があることに気が付く。
SEOの学習は実施するとして、その学習の進捗や経験に応じて役割や分野を成果が出るように選択と集中させれば良いだろう。
そうすればチームに入った直ぐから全体を最適化させるための成果を出すことができる。
ここで重要なのは以下2点を意識しておくことである。1)経験や知識のない状態で直接的効果である流入上昇などを狙うのは難しい 2)成果の定義には様々なものがあり、経験や知識がなくても全体最適につながる成果は出せる ということである。
新人には学習や経験の進捗度合いによって以下の様な成果の出し方が合理的だろう。
※ここではバリューチェーンとはSEOを実施する戦略立案~効果測定までの一連の流れのことを指している。
全体最適を目的とした役割の特化をさせながら、まずはバリューチェーンのどこかを担えるようにして、徐々にバリューチェーンの領域を拡大していくのだ。そうすれば成果を出しながら、かつ成長させていくことが出来る。
SEOは多くの場合以下のようなバリューチェーンになることが多い。
フェーズ1の役割の特化の段階が終了したら、バリューチェーンのどこを担えるかを検証する。多くの場合は以下の様なステップでバリューチェーンを拡大していくことになる。
そのために何を教えるべきか
新人に成果を出せるための大枠の道筋が見えたのであれば、では上記のステップを進めるために何が必要なのかを考えれば教育プランも完成する。
上記は一例だが、このようなプランで教育を実施していけばよい。
次のステップに上がるために必要な部分を当たり付けして教育を実施すれば、教育リソースの選択と集中が出来るため、特定の部分の理解度も深まるし、無駄がなくなる。
今回の考え方は状況やSEOの運用方法によってもちろん変化してしまうものであるが、以下まとめに記載したポイントを個別事例に反映させれば、新人に成果を出しつつ、かつ明確なステップを経由して一人前に近づかせることができる。
今回のポイント
・流入や売上を上げることだけが成果ではない。新人は経験を積むまで役割やバリューチェーンの選択と集中をさせ間接的な成果を生み出させる。
・経験や知識に応じてバリューチェーンの領域を拡大し、成果を出しながら一人前になるための道筋を作る。
・業務範囲のステップを明確化させ、上のステップに上がるための教育に集中して教育の無駄を省く。